ちょっと見してきたホーチミンについて、まとめておくと。
第一印象に過ぎないので、ベトナム通の人からは反論もありましょうが、議論のたたき台になれば、ということで。またそのうち行くでしょう。
全体の印象としては、ちゃんとしたものができるということが挙げられます。たとえば、歩道をみると、日本と同じくらいまっすぐにできている。バリアフリーではないですが、それは設計の問題で、左官というか、現場の作業員はきちんと作れています。
これが中国だと、歩道の表面がなんとなく歪んでいたり、まっすぐじゃない出来上がりのものがほとんどです。
トイレなども、庶民向けは別として、いいホテルのトイレなどはほとんどがTOTO、臭いもしません。これが中国だと、ちょっと安物のが入っていたり、何かすえた臭いがしたりということがあります。臭いの問題は、暖かいところなのに、それほど気にならなかったのです。
パンもおいしいです。町のいたるところに画廊があり、絵が売られています。
これはなぜなのか。フランスの植民地だったことが、いいものができる要因ではないだろうか、という仮説です。しかし、香港のようにはならなかった。香港は97年まで植民地のままでしたが、ベトナムはベトナム戦争以降、共産党政権になった。フランス領のままでいたらどうなったか、ベトナム戦争でアメリカ寄りの政権になっていたらどうなったか。おそらく、経済的にはもっと良くなっていたのではないだろうか、という気がします。
もちろん、ベトナム戦争での勝利と独立解放というのは今も誇らしげにあちこちに掲げられていて、ホーチミンという人もそのなかでベトナムの顔になっているわけですが・・・。歴史の面白さでもありますが、それはここで詮索する気はなくて、今自分が何ができるかに興味があります。
いいものが作れる土台があることを考えると、いったん資本主義経済が立ち上がればぐいぐい行くのでは、という気がします。
きちんとつくられた歩道。歪みが気になりません。