転換期か

最近だんだん明らかになってきているのは、趣味で博士をとる人というのが、かなり当たり前になってきたということです。趣味で、というのは、それが職業にはつながらない、という意味です。

そうなると、博士を勧めるかどうか、ということも判断基準が変わってくるのかもしれません。

今までだと、基本的に、博士に行く人は企業就職を望んでおらず、大学か公的な研究所への就職を考えているのだろう、ということで職業と結び付けてみておったわけです。すると、まず、どうみてもこの人はそれは無理だと思えば、やめたほうが良い、というアドバイスになりました。例えば、英語ができない人、あるいは、論理性に欠ける人、メンタルが弱くて仕事に波がある人、といったのが典型ですが。

企業就職だが博士をとる、という人は、案外増えては来ていないような気がしています。結果的にそうなる人は多くなっているとは思いますが、進学時点でそう思っているかというと、どうでしょうか。博士を出るときに企業就職ならそう心配はいりませんが、それが得かどうかということになると、あまりお勧めとは言えないところがあります。

が、職業とはまったく切り離して、趣味で取る人が結構出てきているような気がするので、そうなると、上記の議論はまったく当てはまらなくなります。職業に関連付けなければ、無能な人でも構いませんし。

ただ、博士の学生には、かなり税金を投入しているということもあります。趣味でとる人を税金で支援するのが妥当とは思えません。趣味でとるなら、全額自己負担が妥当な気がしますので。

実験費用なども全部自己負担で、とすると、やはり年間数百万円くらいはとらないと採算が合わないのではないでしょうか。

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